「古本屋・カフェ」or「ブックカフェ」奮戦記 開業できるか出来ないかはさておき、「古本屋カフェ」or「ブックカフェ」開業までの奮戦記です。 |
思考錯誤の上、ようやく開店にこぎつけました。 オープンは、2008年3月30日12:00からです。 女性のための生き方関係・心理関係・精神保健関係 をメインに、揃えました。 飲み物(コーヒー・紅茶・薬草茶)は、今のところはサービスで やっていこうと思います。皆様のお越しをお待ちしております。 新規開店→http://femina.fem.jp/furuhonyacafe-2/furuhonyacafe-2.html |
★2007年11月初旬
「ブック・カフェ」と「古本屋・カフェ」とは、どうも違うらしい。私は、混同していた。 何かを始めようとする時、いつも私が真っ先にすることは、その類の本を買うことなんである。古本屋巡りをしたり、ネットで検索したりして、何冊も、何冊も買う。まずはパソコンの本から始まり、アフィリエイト、カラーセラピー、前世療法、勿論心理学関係はなん棚分もある・・・。本が溜まるわけだ。 この頃、街を歩くと、やたらと空き店舗に目がいくようになった。ここでの古本屋はどうかと値踏みしながら、人の流れや店の広さなどを見る。 M書房の大将も、人がたくさん通るところで、高い家賃を払って稼ぐか、安い家賃でそこそこのところでやるか、どっちかだな、とおっしゃる。 |
★2008年1月4日 古物商の免許を取ろうと書類を集めだしたのが揃lったので、そろそろ警察に申請に行かねばならない。「登記されていないことの証明書」だの「身分証明書」だのを違う公的機関で証明してもらう必要があるのだ。 これまで、色んな書類を集めるのがめんどうでほってあったが、今回はちゃんと申請に行こう、と堅く年頭に「決意」を表明する。 年賀状にも、「古本屋カフェをやりたい」と書いた。皆に知らせることで、自分に箍(たが)を嵌めたのである。尻切れトンボといわれないように。私は小さい頃、母に「アンタはいつも尻きれトンボなんだから」と言われていた(トンボってお尻を切っても飛ぶんですよね)。すぐに興味をもつが、すぐに飽きて見向きもしなくなるというのだ。「飽きやすの好きやす」ともいわれたっけ、あはは。 ★2008.1.12 昨日の午後、ぽっと時間が空いたので、急いで警察に行った。対応してくれる係りの警察事務官?は親切なのだが、これはああだ、こっちはこうだ、と手続きがうるさい。インターネットで取引をしているんだったら、ホームページのURLが必要で、画面をコピーして持って行った。URLをローマ字で一字づつ書き、それに一個づつ振り仮名を付けるのには、驚いた。エッチ・ティー・ティー・エム・・・と書くのである。 神奈川県・・・証紙19000円を交通安全協会に買いに行き、一式書類をコンビニでコピーし、なんとか一度で受け付けてもらえた。よかった。 4ヶ月ぐらいかかるらしい。審査に通ら無ければどなるのだろう。許可が降りたら電話しますとのこと。 この許可書では、神奈川県でだけ営業が出来るもので、他所で営業する時は、そこの公安委員会の許可書が必要なのだそうな。あれー日本全国共通の許可書ではないのだ。 先日、2日に続けて、3軒の空き店舗を見に行った。あくまで古本屋をメインにするか、飲食店を相当程度に入れるか、本を読めば読むほど迷ってしまう。 飲食の方が、はるかに利益率が高いのだと言う。古本だけでは家賃分は出ないようだ。だと、やっぱり、ちゃんとしたカウンターと水周りが必要になる。そうすると、大掛かりな工事で費用が大きくなる。 居抜きの店舗は、本棚さえ入れれば、明日からでも営業できるほど何でも揃っている。冷蔵庫もお手拭暖め器もキャッシャーも、そう、必要なものは全て、ガラスコップから栓抜きまでも。 ただ、狭い。「狭い」の一言に尽きるのだ。 アレコレ考えて、頭はウニのようにふにゃふにゃ。 「古本通」樽見博著を、図書館から借りてきて、読んだ。これを読むと、私はやはり古本屋をやりたいのだと思う。すごい読書通の人たちのことが書いてある。私など足元にも及ばないが、本が好きということは、同じである。 蔵書の処分の仕方なる項があった。親の蔵書の処分である。私のは蔵書と言われるほど大層なものではないが、それでも、本棚10本分くらいはある。1本に300冊くらいは入っている。 そもそもこの本をどうにかせねばならないと思ったのが、ネット古本販売のきっかけではあった。私が生きているうちに処理しなくては・・・ね。友人の親の遺品の整理の困難を、目の当たりにしてきて、自分の荷物は生きているうちにせねば、と堅く決めたところである。娘にも言われたことだし。 実は、私の「物が好き」は、母親譲りなのだ。田舎の母は、鍋釜などは、物置に積みあがっているのに、好きな形の鍋をみると、また欲しくなり買っている。行くたびに箱入りの台所用品が増えている。少し片づけようかというと、「私が死んでから捨てて頂戴」という。田舎は広いからそれでもよいが、都会のマンションではそうはいかない。 物に溢れた私の部屋を知っている娘に、おばあちゃんの荷物は、死んでから捨てろと言われたよ、と言ったところ、「おかあさんは、始末してから行ってね」と言われたのだった。 故人の荷物の整理を遺族ができなくて、「荷物整理や」さんなるものが繁盛していることをTVでもみたしなぁ。 マンションいっぱいの荷物を残されたら、子どもらも困るだろうよなぁ。 「親の家を片づけながら」リディア・フレム著という本の書評を新聞で読んだばかりでもある。本体も買いたいのだが、街の本屋さんには、例によって無い。 新刊本屋の取次ぎのシステムを読んだばかりなので、本屋に新刊本が無いことの意味がよく分かる。 ネットではすぐに買えるが、1260円なので、1500円で送料無料にするのに、欲しい本が出てくるのを待っているところではある。 ということで、本の整理のためのネット古本屋さんだったはずなのに、店舗を構えようかというのだもの、私も酔狂だなぁと、つくづく思う今日この頃では有ります。 先日来から見てきた空き店舗のうちの2軒を再度見せてもらった。今回は内装屋さんに見積もってもらうことにしたのだ。内装工事が一番お金がかからない方法を選ぼうと思う。 08.1.27 「帯に短し、たすきに長し」店舗をみたけど、決まらない。どっちがよいのか?みーんな良いことなんてないもんなぁ。母がいつも言ってたっけ、「両方よかことは、頬っかむりだけ」と。どっちかに決めるしかないのだが。 ふんだんにお金があれば、また別の選択もできるのだろうが、あまりお金はかけたくない、いや、金が無い。 古本屋の店舗を構えるだけで、こんなに大変なのだぁー。 今日も今日とて、スチール製の本棚にするか、木の本棚を作ってもらうかで、悩んでいるのだ。 便利なのと安いのと、素敵なのと高価なのと、頼む相手との関係も有り、決めらんなーい。 食品衛生責任者というものが必要だとかきいたので、ネットで調べ、食品なんたら協会というところに行ってきた。月に1回ある講習会を1日聞いたら、その場で、免許?がもらえるのだそうな。早速申し込む。1万円なり。 その後、保健所に、喫茶だけをやるのか、飲食もやるのかの申請をして、調査が入り、認可がおりるのか、おりないのか。認可は厳しいらしい。人に食べ物を提供して代価をいただくので、衛生面を厳しくチェックされるのだそうな。 08.2.7 いよいよお店を借りた。契約完了。賃料は3月から発生するが、2月中にお店の用意をして良いということにして頂いた。よかったぁ。 ということで、毎日、在庫帳と、値段とのチェックと、M書房からの預かり分との、区分けと・・・連日格闘中。4000冊弱ある本にシールを貼り、20冊づつの束にしばっていく。作業の大変なこと。 月曜日に友人がシール貼りと区分けの手伝いに来てくれたが、一日で懲りたみたいだ。なんせ、根気の居る作業だものなぁ。 200束も縛って、どこにおけるというのか。本棚に無理繰り押し込んで、天井まで積み上げていたから、なんとか部屋が保っていたようなものだったのに。平らにしたら、部屋がすぐにいっぱいになってしまった。 3月1日には、開店にこぎつけたいが、果たせるか否か?まだ本箱も入っていないのに。 08.2.8 先日警察から電話、免許が降りました、と。そして今日、警察に古物商の免許を取りに行った。これで、晴れて商売ができるというわけだ。一度人の手の通ったものを古物というらしい。それを商うから、古物商というのだと言う。よく読んでくださいと、小冊子を貰う。 帰りに、警察前のバス停のベンチに座って一読。これまた、ああじゃないこうじゃない、看板の色とザイズまで指定されている。小さな表示板ひとつにしても手作りではダメとのこと。何をするにもお金が必要になる。 08.2.9 土曜日である。家に居ると曜日が定かではなくなる。 朝ベッドの中で、つらつら考えた。家賃分は、今でも在宅分で稼いではいる。でもそれだけでは、経費分さえでないし、お店をやる意味がない。人も雇えない。現在稼いでいる金額の倍以上の売り上げがあって、やっとお店をやる意味があるというもの。そこまで考えたら普通は二の足を踏むよなぁ。 とんでもない事を始めようとしているのではないかと、背筋が寒くなった。いや、今までも、ひょっとしたら無謀なのかもと思わないわけではなかったのだが。 M書房の大将から、午前中に本棚を搬入するという電話を頂く。いよいよである。だが、組み立てる人を頼んで、壁に穴を開けて、棚が倒れないように固定しなければならない。壁の穴あけなどの道具がないから、私が手で組み立てると言うわけにはいかないらしい。 08.2.11 M書房のバイト生、Oちゃんを頼んで、二人で、本を台車に載せて、店まで運んだ。約20冊を1束にして、62束を2台の台車で6回に分けて搬入した。途中から娘ムコさんが来て、代わってくれたが、階段の上がり降りと、重いものの持ちすぎとでへろへろになった。 息子も参加して、夕飯にとんかつを食べながら、レイアウトの練り直しをやった。 内装やさんのあまりにも、ああじゃないこうじゃないに嫌気が差して、内装は一切止めると思っていたのだが、カウンターぐらいはちゃんと作ってもらったほうがよくないか、との意見が続出。結局、息子が図面をひいてみるということになった。 08.2.13 思い立って、市役所勤めの知り合いに電話。「飲食店の許可が降りる条件はどうすりゃ分かるの?」から質問し、教えを請う。結局、食品衛生課というところが担当するのだということが判明。 いろいろのやりとりがあり、図面をもっていき、ご指示の通りにしたが、やはり、もう1回図面のやり直しが必要になる。 いやー、分からない時は直接に役所なり、担当部局に行って訊いた方がよい、と「ブックカフェものがたり」にも書いてあったのに、早く、食品衛生課に行けば余計な摩擦も時間もかからなかったのに・・・、と後できづく。
ブックカフェをやりたいみなさーん、内装やさんに頼む前に、情報を得た方がいいですよー。 08.2.14 ほとほと、疲れる。役所に行くが、また、ちょっと違う。 シンクは、2つなければならない。 厨房は、独立していなければならない。そとから厨房が見えてもよい。 手を洗うところも2個。 他にも、ちょこちょこと、きびしい条件が必要。 食べ物を売って、お金を頂こうというものだから、厳しいのは当たり前ではあろうが・・・。 08.2.20 役所相手は、疲れる。決められたとおりにしないと、営業の許可は下りない。営業とは・・・。コーヒーを出してもお金をいただかなきゃよいらしいのだが。 などと、愚考しているときに、娘から電話。 「お母さんは、何がやりたくて店を作るのか?」というもの。アレコレ言っているうちに、「じゃ、事務所が欲しいんじゃないの?」と言われたのであった。 そうだ、初心に帰ろう。本の在庫が増えすぎて、今のマンションでは、置けない。倉庫が欲しい。で、また、生きているうちに、私の私有物をどうにかせねばならない。部屋に溢れかえっている小物たち。捨てられない壷や花瓶。それらを並べるだけでもよいではないか。 古本屋が、主たる目的。コーヒーはつけたし。サービスにしてしまえば問題は無い。コーヒーで「営業」をするのは取りやめ。 ということで取り合えず、店に毎日、本を台車で運んでいる。店は割りに広くて、家にあった本を入れてもまだまだ入る余地があって、うれしい。 これまで集めた本の整理をしながら、ラベルを貼り、値段をつける作業に励んでいる。 格好の暇つぶしを見つけた感がある。 08.3.14 やっと、開店の目途がついた。一時はどうなることやら、一生片付けだけで、終わるのではないかと、心配をしていたが、何とか収まりがついた。 まだ、値札付けが終了はしていないが、ぼちぼちやることにした。いろんな人からの預かり本が有り、全部が私の本と言うわけではない上に、ネットも一箇所だけのアップではない。売れたら、適切な処理をしないと、他のネットで売れた時に、在庫の無いことをひたすら謝ることになる。在庫管理をどうやるかが鍵でもありそう。 ここまで、来るのは大変だった。途中で、家賃を何ヶ月か損するだけでよいんだから、辞めようかと何度も考えたりしたが、意地で続けてきた。でなきゃ、小さい頃に母に言われ続けていた「尻切れトンボ」とか、「あきやすのすきやす」(すぐに飛びつくがすぐに飽きる)になってしまうからなぁ、と思いつつ作業を続けてきた。 開店日も当初からして、1ヶ月も延びた。小刻みに延期して。 バイトさんに台車で本を運んでもらったり、友人が何日か、値札付けにきてくれたり、重いテーブルを娘のお婿さんと二人で運んだり、山ほどの雑用を、こけつまろびつなんとかこなしてきた。店舗の契約してから丸々2ヶ月かかった。 皆さーん、見に来てくださーい。 一昨日、値札付けに手伝いに何回かきてくれた友人を「お店、出来た、見て」と、お店に連れて行った。 「いやー、思ったより、素敵になったネェ。廃物利用でここまで、きれいになるんだね」といってくれた。 そう、すべてが家にあったものの流用とリサイクル品、拾い物?と頂き物。で、新しいのは、椅子が何客かと、パーテーション2個、ノートパソコンぐらい。先日、傘立てを捨ててあったのを拾わなかったのは、返すがえすも残念。 あ、台車の大きいのを買ったんだった。 あまり私が、「ね、いいでしょ」を連発するもんだから、「ほめたくない」と言われてしまった。 ネットがまだつながらず、電話もまだではありますが、下に、チラシを貼り付けました、みてください。 づーっと、何時開店ですかと聞いていた隣でスナックをやっている大家さんの奥さんが、「花を贈るから」とのこと。だから何時かいつか?と訊ねてらしたんだと判明。 「30日に」というと、「そうですよ、お彼岸の中日ではない方が良い」とのこと。あー、大安とか関係があるのかもしれない。私はまったくそういうところには疎い。 明誠書房のMさんが、ちょっと空いている棚の穴埋めにどうかと、ビデオを運んでくれた。うーん、ビデオがあるのはよいが、私の趣味ではない「X−ファイル」などが、100本程並んだ。「恋愛小説家」や「「フライド・グリーン・トマト」などがよいのに。 それらはもっているが、年をとって見ようと、とってあるのだが、DVDになっちゃうものなぁ。 明誠書房さんの真似をして、民具なども置いてみる。古い酒瓶と薬の調合瓶を明誠さんに、譲ってもらった。コーラーの古い看板は、明誠さんからの開店祝い。祝い金を一封包むとおっしゃったので、あの看板がいいとねだったもの。コカコーラとペプシコーラがある。ペプシのほうは、買ったもの。 そのうちに古本屋か、何屋かわからなくなるかも。 |
古本とコーヒーの店
インターネットで手持ちの古本を売ってきましたが 今回、椅子に腰掛けて本の読めるお店を始めます。 些少ですが飲み物などもご用意いたしております。 勿論、立ち読み、チョイ読みも歓迎です。お気軽に覗きにいらしてください。
◎店舗開設に伴い、各家庭に眠っている古本を引き受けようと思います。 買取・・・・当方が値段をつけて、現金で買い取る方法 委託販売・・お持込の書籍をお預かりして、ネットと店舗で販売し売れた分を還元しようというもの
◎部屋のスペース貸しも致します。ミニミニ個展などにご使用ください。 当店は、田園都市線、梶が谷駅下車です。 3月30日オープン 12:00〜19:00(多数のご来店をお待ち致しております) 開店時間 : 12:00〜20:00 定休日 : 火曜日 住所 : 川崎市高津区向ヶ丘129 古本屋カフェ 「フェミナ・フェム」 電話 : 044-857-3580 |